お墓がないので散骨したい。
墓じまいをするので散骨したい。
そうなったとき、まず必要なのが「粉骨」という過程です。
「粉骨」は自分で出来ますし、お骨が多い場合、自分でやった方が安くできます。
ただし、手間がかかりますので、自分でやるか業者さんに頼むか、
メリット・デメリットをよく考えてお決めになるのが良いかと思います。
実際に、墓仕舞いのために自分たちで「粉骨」を行った我が家のやり方もご紹介したいと思います。
粉骨をする前に
粉骨をすると決めたら、まずお骨を乾燥させないといけません。
骨壺の中の湿度の状態によって、どうしてもお骨は水分を含んでしまいます。
お骨が水分を含んだ状態だと、細かく粉骨することが難しいからです。
お骨は最終的に、2mm以下のパウダー状にしなければ散骨してはいけません(法律で定められています)。
お骨を乾燥させる際に、金属や小石などがあれば取り除いておきましょう。
自然乾燥
新聞紙やトレイなどにお骨を並べ、天日干しをします。
数日かけて乾燥させることが必要になります。
乾燥剤
袋の中にお骨と乾燥剤を一緒に入れて、数日置いておく。
ドライヤー
袋にお骨をいれて、ドライヤーの熱で乾燥させる。
電子レンジ・トースター
中古で安く手に入るのであれば、電子レンジやトースターを使うのも一つの手だと思います。
使い終わった後捨てられますしね。
ただし、加熱しすぎるとニオイが漂う可能性があるので、自己責任で。
自分たちで粉骨を行った我が家の場合
お骨の乾燥は、兄が担当しました。
今回粉骨するのは6人分だったのですが、何十年もお墓の中にあったお骨もあり、かなり湿った状態だったようです。
天日干しを数日したものの、全然ダメ、ということで、家にあった保温プレートを使って乾燥させたそうです。
こういうタイプのものですね。
ただ、結構お骨から水が出てきて、最終的には使いすぎて壊れてしまったそうです。
まあ、壊れなくても、お骨を乾燥させたものを他のことに使うことはないですよね。
兄曰く、
お骨を乾燥させるのは結構大変だった!
とのことでした。
自分で粉骨をする際の、最初の関門かもしれません。
自分で粉骨をする際に使う道具
自分で粉骨をする際に、絶対に必要なものは、ゴーグルとマスクです。
お骨に「6価クロム」が含まれているかどうかはおいておくとして、しておいた方が絶対良いです。
金槌・綿棒
お骨の状態によっては可能な場合もあるようですが、硬い場合だと2mm以下にするのは難しいようです。
乳鉢・すり鉢
お骨の状態にもよるとは思いますが、2mm以下のパウダー状にするのは結構骨の折れる作業かもしれません。
ただ、故人をしのびながら時間をかけてやるのであれば、良いと思います。
道具をレンタルする(現在はない)
ネットで調べると、粉骨する道具をレンタルしている業者さんが出てくるのですが、残念ながらもうレンタルはやっていらっしゃらないようです。
以前、レンタルして使おうと問い合わせたところ、レンタルして使った方の使い方が荒かったらしく、壊れてしまったそうです。
ミル・ミキサー
機械なので、力が必要でなく良いと思います。
自分たちで粉骨を行った我が家の場合
粉骨作業は夫が担当してくれたのですが、電動製粉機を購入して使いました。
当時は、「粉骨」「粉骨機」で検索しても出てこなかったのですが、最近は「粉骨」「粉骨機」でちゃんと出てきますね。
我が家は13000円くらいのものを購入して使ったのですが、今は、もう少し安いものが出ているようです。
他に使い道がないから安いものでいいけど、パワーがないものは困る、となるとこのくらいのお値段が妥当ですかね。
楽天市場
アマゾン
我が家が購入したのはこのタイプです。
蓋がしっかり締まるタイプなので安心です。
ただ、150gなので複数人用には小さいですかね。
少ない回数で粉骨をしたい方には以下がおススメです。
こちらは700gです。
楽天市場
アマゾン
我が家は6人分のお骨だったのですが、 3日くらいかけて粉骨したそうです。
1回の骨の粉砕は30秒~1分くらいですが、3回続けてやると機械がとても熱くなってしまします。
そのため、1時間くらい時間を置く必要があるそうです。
なので、我が家では午前中に3回やって、午後に3回やってを3日繰り返したそうです。
夫からの注意事項としては、
骨の粉砕が終わった後、すぐに蓋を開けない方がいい!
10分くらい置いた方がいいんじゃないかな
という事でした。
すぐに開けると、お骨の粉末がぶわっと舞い上がるそうです。
あと、小石が紛れ込んでいると、もの凄い音がして機械が止まるそうです。
我が家の粉骨過程では、3回ほど小石の為に機械が止まったそうです。
機械は壊れなかったけれど、その音にとてもビックリしたそうで、注意をするに越したことはないですね。
我が家では、粉骨して粉末になったお骨は、散骨をする日までジップロックに入れて保管していました。
粉骨して粉末にしたお骨を持って私が思ったことは
粉末にしたお骨って、結構重い!
でした。
量の割に、ずっしりと重量を感じました。
自分で粉骨をするメリット・デメリット
自分で粉骨をするメリット
- 安くできる(特にお骨の数が増えるほど)
- 亡くなった方に寄り添える
- 機械は、捨てずに置いておけばまた使える(ちなみに、うちは捨てずに置いています)
自分で粉骨をするデメリット
- 手間と時間がかかる
- 精神的にデリケートな人は、少し心にくるものがあるかもしれません。
最後に
粉骨を自分で行うメリットは、何といっても安くできるということです。
我が家も最初、海上散骨にしようと、粉骨・散骨業者さんに問い合わせをしたのですが、こちらの予算と折り合いがつかず、それなら山の斜面に土地があるし、自分たちで粉骨して散骨をしよう、という結論に達しました。
兄はお骨の乾燥、夫は粉骨(本当は私がやる予定だったのですが、「時間があるからやってあげるよ」と夫がやってくれました)、散骨は私、と役割分担をしたので、6人分でも楽だったと思います。
一人で乾燥から粉骨、そして散骨までやろうと思うと結構大変だと思います。
大変そうだな、と思われるようであれば、無理をせずに業者さんに頼むのもアリだと思います。
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